「ダイソン 360 Eye RB01」は、ダイソン社が販売するロボット掃除機です。同社製品の特長である本格的なサイクロン機構を搭載。パワフルな吸引力を実現しています。また独自の「360°ビジョンシステム」で室内を把握し、短時間で効率よく掃除を実行します。
「ダイソン 360 Eye RB01」の実売価格は130,000円前後です。
目次
製品情報
【国内正規品】 ダイソン ロボット掃除機 360Eye RB01NB
「ダイソン 360 Eye RB01」は、イギリスの家電メーカーDyson Limitedの日本法人であるダイソン株式会社(本社:東京都千代田区)が販売するロボット掃除機です。
遠心力でゴミと空気を分離するサイクロン機構、カメラで室内を把握する先進的なアルゴリズムが特長。本体カラーは青色系の「ニッケル/ブルー」と赤色系の「ニッケル/フューシャ」が用意されています。付属品は「充電ドック」「バッテリー充電器」です。
ちなみに「ダイソン 360 Eye RB01」は日本先行発売の製品であり、現時点(2016年4月)では北米やイギリスでも販売されていません。
機能・性能
外観・デザイン
本機の直径は約24センチとコンパクトですが、高さが12センチあり他社製品に比べると背が高くなっています。これは本体内に8気筒の小型サイクロンを内蔵したことが原因です。
上面は非常にシンプルであり、電源ボタン、サイクロン部取り外しボタン、ナビゲーションカメラ以外は何もありません。
前部はサイクロン部がむき出しになっており、障害物を検知する「赤外線センサー」が直列に2個配置されています。一方、後部のフィルターカバーを取り外すと、モーター保護用の「ポストモーターフィルター」と「USBポート」が内蔵されています。
底面には回転ブラシと吸込口を兼ねた「モーター駆動ブラシバー」、ベルト駆動式の「転輪」を搭載しています。また側面には持ち運び用の取っ手が配置されています。
クリーニングシステム
底面の回転ブラシでゴミをかきあげて開口部から吸引します。他社のロボット掃除機に見られる壁際用の「サイドブラシ」はありません。
吸い込んだゴミは前部の「クリアビン」にたまります。ゴミが「MAX」マークに達したらクリアビンを取り外して空にします。またモーターを保護する「プレモーターフィルター」「ポストモーターフィルター」は6ヶ月毎に洗浄が必要です。
リチウムイオンバッテリーの稼働回数は約500回。1日1回使用した場合のバッテリー寿命は約1年半~2年程度だそうです。また別売バッテリーの価格は税別9,000円(予定)です。
掃除のアルゴリズム
本機はカメラで室内を360度撮影しながら現在位置を把握する「SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)」方式を採用しています。
具体的には、電源を入れると部屋を格子状に地図化(マッピング)します。その中を四角形を描くように掃除します。ドアを閉めなければ複数の部屋を一つの空間として認識するので複数の部屋も掃除可能です。
掃除中に充電が切れそうになると自動的に充電ドックに戻ります。充電が完了すると掃除を中断した場所から再開します。
ちなみにスケジュール予約、結果の記録表示、エラー診断、ソフトウェアの自動更新は「Dyson Linkアプリ」を使用するため、スマートフォン等のモバイル機器と2.4GHzに対応したWi-Fi環境が必要となります。
「Dyson Linkアプリ」はiPhone用とAndroid用が用意されており無料でダウンロードできます。
長所・短所
長所
多くのロボット掃除機は吸引力が弱いため、回転ブラシでゴミをかき上げながら集めています。しかしダイソン360は本格的なサイクロン機構を搭載しているため、吸引力に関してはトップクラスの性能だと言えるでしょう。
過去の報道によると吸込仕事率は約20Wだとされており、毛足の長い絨毯やカーペットのゴミも吸い取りやすいはずです。また強力な吸引力は掃除時間の短縮にもつながっています。
さらにクローラ(無限軌道)タイプの「ベルト駆動式転輪」を備えているため、段差を乗り超える能力も高いと思われます。公式発表では約2センチの段差まで対応しているとされていますが、ルンバのようなキャスター型の転輪よりも引っかかりが少なくスタック状態から脱出しやすくなっています。
もっとも大きな長所はクールでスタイリッシュなデザインです。他のダイソン製品と同様にサイクロン部をあえて見せる構造により、従来のロボット掃除機にはないメカニカルで未来的な雰囲気を演出しています。
短所
残念ながらダイソン360Eyeにはいくつかの短所があります。
まず本体の高さが約12センチと高いので、ソファやベッドの下を掃除しにくくなっています(他社製品は約10センチ前後)。またパワフルなサイクロン機構を搭載した代償として運転音が大きくなっています。
さらにサイドブラシを装備していないため、部屋のコーナーや壁際のゴミを取り残しやすく、他社製品に見られるゴミを検知する「ゴミセンサー」の採用も見送られています。
これはダイソンに限らずカメラSLAM方式を採用したロボット掃除機に共通する弱点なのですが、暗い部屋だと室内を十分に把握できないため掃除精度が落ちてしまいます。またルンバに付属する「バーチャルウォール」のような仮想壁発生装置がないので、掃除範囲を制御することができません。
リモコン等は附属せず、スケジュール予約、遠隔操作、お掃除記録などの機能はスマートフォン等のモバイル機器が必要です。しかもダイソン360本体との接続にはWi-Fi環境が必要であり、設定に不慣れな人にはハードルが高いと思います。
感想・評価
以前から期待していたダイソン初のロボット掃除「スリーシックスティアイ」は、残念ながら余り革新性を感じられない製品だと思います。
本格的なサイクロンシステムを搭載している点はダイソンらしいのですが、それ以外は基本的にルンバのフォーマットを踏襲しています。
細部の煮詰めが甘い点と高額なことを考慮すると、スマートなデザインとダイソンのブランド力に魅力を感じられるユーザー以外には余りおすすめできない製品と言えるでしょう。
個人的な意見ですが、ダイソン社は「どんな隙間にも入り込むヘビ型掃除ロボット」「壁や天井に吸い付いて掃除できるロボット」のような、従来のロボット掃除機にとらわれない大胆な発想をしてほしいと思いました。
主要機能一覧
※メーカーにより機能の名称は異なります。
※機能の詳しい解説は「お掃除ロボットの主な機能について」をご覧下さい。
人工知能 | ◯ | ゴミ検知機能 | × |
サイドブラシ | × | 拭き掃除機能 | × |
床ブラシ | ◯ | 自動充電機能 | ◯ |
バキューム機能 | ◯ | スケジュール機能 | ◯ |
衝突防止機能 | ◯ | バーチャルウォール機能 | × |
落下防止機能 | ◯ | ライトハウス機能 | × |
からまり防止機能 | × | リモコン操作機能 | △ |
製品仕様
発売年月 | 2015年10月 |
メーカー | ダイソン |
型番 | RB01NB(ニッケル/ブルー) RB01NF(ニッケル/フューシャ) |
JANコード | 5025155014943(ニッケル/ブルー) 5025155014967(ニッケル/フューシャ) |
本体寸法 | 奥行き24センチ*幅23センチ*高さ12センチ |
本体質量 | 2.42キログラム |
電源 | - |
バッテリー種類 | リチウムイオンバッテリー |
バッテリー容量 | - |
バッテリー寿命 | 約500回 |
充電時間 | 約2時間45分 |
消費電力 | - |
稼働時間 | 約45分 |
掃除面積 | - |
運転音 | - |
乗り越え能力 | 約2センチ |