「トップバリュ 自走式 ロボットクリーナー TV-RC001(TOPVALU ROBOT CLEANER TV-RC001)は、大手スーパー「イオン(AEON)」グループがプライベートブランド(PB)で販売するロボット掃除機です。三角形のデザインと左右のサイドブラシが特徴。機能を徹底的に絞り込んで低価格を実現しています。便利な「タテ置きスタンド」が付属します。
「トップバリュー 自走式 ロボットクリーナー TV-RC001」の販売価格は税込7,980円です。
目次
製品情報
こちらで紹介する「ロボットクリーナー TV-RC001」は、2013年10月15日にトップバリューブランドで発売された自走式お掃除ロボットです。本体カラーは「ホワイト」「ピンク」「ブルー」の3種類が用意されており、付属品は「ACアダプタ(GQ07-130045-CJ)」「回転ブラシ(2個)」「タテ置きスタンド」「バッテリー」の4点です。
「トップバリュ(TOPVALU)」とは、イオンが自社で企画・開発したプライベートブランド(PB)商品です。これまでは食品、日用雑貨、ホーム&キッチン用品、衣服などが中心でしたが、2013年10月中旬より家電関連商品の展開がスタートしました。「ロボットクリーナー TV-RC001」は第一弾のラインナップに含まれておりイオンやダイエーなどで購入可能です。
まず外見については、特徴的な「三角形」のデザインを採用しています。これは壁際への密着や衝突時の反転を考慮しているのだそうです。上面には掃除中に点灯するLEDランプ以外に何もありません。底面には、左右2個のサイドブラシ、中央に吸入口が配置されています。また本体前面には接触を検知するバンパーがあります。
ロボット掃除機としての機能はとてもシンプルです。自動充電機能、スケジュール機能、バーチャルウォール機能などはなく、ゴミをかき集めて吸引する機能のみに絞りこまれています。
最大の注目ポイントは、ロボット掃除機の定番機能である「落下防止機能」が省略されていることです。したがって階段や玄関など、お掃除ロボットが落下する可能性のある場所で「ロボットクリーナー TV-RC001」を使用するときは注意が必要です。
本機の集じん方式は「サイドブラシ+吸引」タイプです。2つのダブル回転ブラシでゴミをかき集めて吸入口から吸い込みます。吸い込んだゴミは「ダストボックス(容量360ml)」に溜まります。ダストボックスは水洗いできるので常に清潔に保てます。残念ながらルンバやココロボのようなハイエンド製品に見られる「床ブラシ」を搭載していないのでカーペット等は苦手としています。基本的にフローリング専用のロボット掃除機と考えたほうが良いでしょう。
掃除のアルゴリズムは人工知能を搭載しない「パターン型」です。電源をオンにした後で5秒以内に走行プログラムが起動します。内蔵するパターンは、20秒~70秒間隔でランダムに回転方向を変える「ランダム走行」の1種類のみ。またバンパーが接触した時に方向転換する「接触時方向変換」も行います。約50分の可動で室内面積の94%をカバーできるとされています。
使い方は非常に簡単です。まず本体にバッテリーと回転ブラシを取り付けて充電を行います。充電が終わったら部屋に本機を置いて電源スイッチを「ON」にします。すると青色のLEDランプが点滅しながら掃除がスタートします。バッテリー残量が少なくなるとランプの点滅が速くなり、その後数分でランプが消灯して動作を停止します。
ちなみにバッテリー使用回数は約365回(1回約50分使用した場合)とされているので、毎日使用した場合、約1年でバッテリーを交換する必要があります。交換用の「トップバリュロボットクリーナー用バッテリー」は税込2,980円で別売りされています。
レビュー・評価
長所
本機の長所は、大手スーパーのイオングループが自社で企画・開発した商品であることです。無料修理保証期間が2年と長く設定されており、消耗品の購入や修理等のアフターサービスなどに関しては、無名メーカー製の「ジェネリック家電」より安心感があります。
スイッチのオン・オフだけで作動する簡単操作もポイントです。また付属の縦置きスタンドは省スペースで見た目もすっきりしており評価に値します。
短所
やはり気になるのは「落下防止機能」が省略されていることです。徹底したコストダウンで低価格を実現するコンセプトは分かるのですが、ロボット掃除機の目玉である落下防止機能まで省略するのは少々行き過ぎな印象です。落下して故障しないよう気をつけたほうが良いでしょう(あくまで想像ですが、次期モデルには落下防止機能が追加される気がします)
走行パターンが1種類しかない事もマイナスポイントです。たとえばニトリが販売している「ロボットクリーナー AIM-RC07(N)」は、掃除中に3種類の動き(らせん走行・バンパー走行・壁沿い走行)を行います。しかし本機には壁沿いを進む走行パターンがないので、壁際や角のゴミを取り除くのは苦手です。カバー率94%とはいえ取り残しが目立つかもしれません。
イオンのテレビCMでは「これで充分」と宣伝していますが、値段に見合った性能なのは否めません。どちらかと言うとロボット掃除機を初めて使う初心者や既にルンバやココロボなどのロボット掃除機を持っている人が補助用として購入する商品だと思います。
また日刊工業新聞(2014年2月14日)の報道によると、イオンは「自動充電式ロボットクリーナー」や「自走式室内用窓クリーナー」の試作品を開発しているそうです(イオン、PBに自動充電式ロボクリーナー開発)
ロボットクリーナーについては価格が19,800円と14,800円の2モデルを用意するそうです。発売日は未定ですが、2014年の秋にも発売される可能性があるそうなので、トップバリューブランドのロボット掃除機を検討している方は、少し待ってみても良いかもしれません。
ルンバ538 イオン オリジナルモデルとの比較
イオンでは「トップバリュ ロボットクリーナー」の他に「ルンバ538 イオン オリジナルモデル」というロボット掃除機が販売されています。これは「ルンバ」でおなじみのアイロボット社が「ルンバ537J」をベースに商品化したイオングループ限定モデルです。
価格は「ロボットクリーナー TV-RC001」の約5倍(39,800円)ですが、「高速応答プロセスiAdapt」と呼ばれる人工知能を搭載しており家具などの多い部屋でも隅々まで掃除できます。
また「床ブラシ」があるのでカーペットのようなゴミが奥に入りやすい床もきれいになります。さらに「トップバリューロボットクリーナー」では省略されている「落下防止機能」や「自動充電機能」を搭載。ロボット掃除機を本格的に使いこなしたい人におすすめします。
主要機能一覧
※メーカーにより機能の名称は異なります。
※機能の詳しい解説は「お掃除ロボットの主な機能について」をご覧下さい。
人工知能 | × | ゴミ検知機能 | × |
---|---|---|---|
サイドブラシ | ◯ | 拭き掃除機能 | × |
床ブラシ | × | 自動充電機能 | × |
バキューム機能 | ◯ | スケジュール機能 | × |
衝突防止機能 | × | バーチャルウォール機能 | × |
落下防止機能 | × | ライトハウス機能 | × |
からまり防止機能 | × | リモコン操作機能 | × |
製品仕様
発売年月 | 2013年10月 |
---|---|
メーカー | イオン |
型番 |
TVRC001W(ホワイト) TVRC001B(ブルー) TVRC001P(ピンク) |
本体寸法 | 幅30センチ*奥行き30センチ*高さ7.7センチ |
本体質量 | 約1.2キロ |
電源 | IN:AC100V~240V 50/60Hz 0.3A OUT:DC13V 450mA |
バッテリー種類 | ニッケル水素充電池 |
バッテリー容量 | 9.6V 800mA |
バッテリー寿命 | – |
充電時間 | 約4時間(最長6時間) |
消費電力 | 約8W |
稼働時間 | 約50分 |
掃除面積 | 12畳 |
運転音 | – |
集塵容積 | 約0.36リットル |
フィルター | – |
乗り越え能力 | – |