お掃除ロボットの人工知能とアルゴリズムは、掃除効率に大きく影響します。
現在のロボット掃除機は「センサー」で収集した情報(部屋の大きさ・障害物の場所・掃除状況・現在位置)を、人工知能プログラムが分析・状況判断を行い、適切な行動パターンを実行する方式が主流です。
一般的に高価な自動掃除機ほど、多くの行動パターンと高度な人工知能を搭載しています。ロボットクリーナーのアルゴリズムは大まかに以下の4種類があります。
目次
ランダム型
「障害物に衝突したら進行方向を変更」など、単純な動作の組み合わせで掃除を行います。センサーを搭載しない低価格な製品で見られる方式です。動き方は完全にランダムなので掃除場所に偏りが発生し、大きな部屋や障害物の多い部屋には対応できません。
- モッピー(スリーアップ)
パターン型
ランダム、らせん、ジグザグ、壁伝い等、予め設定された数種類の動き(パターン)を繰り返します。この仕様でもセッティングが上手な製品は、ある程度効果的な掃除結果を得られます。しかし広い場所や複数の部屋、障害物の多い部屋になると掃除にムラが発生しやすくなります。1~2万円の安価な自走式掃除機に多く用いられる方式です。
- ロボットクリーナー(ツカモトエイム)
- ロボットクリーナー(ニトリ)
- ラクリート(シー・シー・ピー)
- ソージー(シー・シー・ピー)
- ロボクリーナー(ANABAS)
- ファルティマ(ガイズ)
- イークリーン(AGAiT)
人工知能+パターン型
センサーで収集した情報を人工知能が判断して、状況に合わせた最適なパターンを選びます。走行距離センサーの情報を元に掃除した場所を判断するため、パターンのみの機種と比べて偏りが少なく、複雑な形状の部屋や複数の部屋にも対応できます。
後述する「人工知能+マッピング型」より掃除時間が長くなる欠点がありますが、同じ場所を違う方向から何度も通過するので、結果として多くのゴミをとれる方式です。
- ルンバ(アイロボット)
- ココロボ(シャープ)
- トルネオロボ(東芝)
- マミロボット(MamiRobot)
人工知能+マッピング型
センサーで収集した情報を元にマッピング(地図作成)を行い最短ルートを通ります。内蔵カメラで天井・壁を撮影し現在位置と照合する方法、レーザーや赤外線を照射して障害物までの距離を測定する方法などがあります。
「人工知能+マッピング型」の場合、部屋の形状、家具の配置を地図化するため、何度も同じ場所を通過することはありません。「人工知能+パターン型」に比べると動きが直線的で効率がよく思えますが、現在のロボット掃除機は吸引力が弱いので、掃除場所を1度しか通過しないこの方式ではゴミを充分に取りきれないことがあるようです。
- スマーボ(東芝)
- ホームボット(LGエレクトロニクス)
- Neato(Neato Robotics)
- ミント オートマティックフロアクリーナー(Evolution Robotics)
- クレモン(MONEUAL)
- コーボルト(フォアベルク)