「LGエレクトロニクス ホームボット スクエア VR6260LVM(LG HOM-BOT SQUARE VR6260LVM)」は、LGエレクトロニクス・ジャパン株式会社が販売するロボット掃除機です。部屋のコーナーを掃除しやすいように採用された「スクエア型ボディ」、上下のカメラで現在位置を把握する「マッピングシステム」が特長です。
「ホームボット スクエア VR6260LVM」の実売価格は57,000円前後です。
目次
製品情報
LGエレクトロニクス ロボット掃除機 (チタンシルバー)LG Electronic HOM-BOT SQUARE (ホームボット スクエア) VR6260LVM
「ホームボット スクエア VR6260LVM」は、2012年8月に韓国・欧米市場において発売された「LG HOM-BOT 3.0 VR1229RB(韓国名は「LG Roboking VR6270LVM」)」の日本仕様です。最大の特長は、円形ロボット掃除機が苦手としていた部屋の隅・コーナーに対応するために、四角い「スクエアデザイン」を採用したことです。
従来品の「ホームボット2.0 VR6170LVM」は、サイドブラシの位置が中途半端でブラシ自体も短かったため、部屋の隅を十分に掃除できない欠点がありました。この問題に対応すべく、LGはボディを四角形に改良してサイドブラシの配置を変更、ブラシも従来品より1.5センチ長くなっています。これにより従来品に比べてゴミの除去率が89パーセントアップしたそうです。
外観に関しては、直径が約2センチ(36センチ→34センチ)、高さが約1ミリ(9センチ→8.9センチ)と小さくなっています。また重量も約200グラム減少しています(約3.2キロ→約3キロ)。集じん容積は、0.4リットルから0.6リットルに増えています。バッテリーのスペックに関しては従来品から変化がありません。
掃除のアルゴリズムは、ホームボットシリーズの特長であるマッピングシステム「Dual Eye 2.0(デュアルアイ2.0)」を搭載しています。このシステムの特徴は、上下の小型カメラセンサーで室内を撮影しながら現在位置を把握することです。同じ場所を何度も通過しないため、掃除時間を短縮できるメリットが有ります。
しかしカメラ撮影で地図作成する仕組みのため、暗い部屋では位置認識の精度が落ちるという弱点がありました。これを克服するために、上部カメラセンサーに「II-SLAM(照明非依存型位置認識マッピング)」と呼ばれる新技術を採用。天井を検知する際に光度を自動計算して、明るさの影響を受けずに正確なマッピングが可能になるとされています。
また掃除後に作成した室内データを記憶する「学習モード機能」を搭載。一度把握した部屋の形状、家具の位置を記憶しているので、次回は掃除スピードが向上するそうです。また「お掃除エリア記憶機能」と呼ばれる、掃除を中断した場所から再開できる機能も搭載しています。壁や家具への衝突に関しては、「デジタルバンパー」の採用により、複数のセンサーで障害物までの距離を検知して回避します。
掃除モードについては、「ここだけモード(集中掃除)」「ジグザグモード(テキパキ掃除)」「マイスペースモード(範囲指定掃除)」「空間拡張モード(スミズミ掃除)」のフルオート4種類、リモコン操作による手動1種類を選択可能です。また掃除プログラムも「ターボモード(ブラシとモーターの回転数をアップ)」「自動ターボモード(カーペットを認識するとターボモードに自動切り替え)」「リピートモード(充電が切れるまで掃除を繰り返す)」の3種類が搭載されています。
ホームボットシリーズの美点である「静音設計」は、本製品にも受け継がれています。低振動ファンの採用、排出する空気を極限まで少なくする「エアーパスシステム」により、約48dbという“図書館並み”の静粛性を実現しています。
この他にも、従来品より約2.5倍大きくなった「マイクロファイバークロス」を装着して乾拭きできる「拭き掃除機能」、微細な塵を除去できる「ワイドHEPAフィルター」、上部着脱式の「大容量ダストボックス」など、充実した機能を搭載しています。
付属品は、リモコン、ホームステーション(充電器)、ダストボックスフィルター(予備用)、マイクロファイバークロスプレート、マイクロファイバークロスx2、側面回転ブラシx2、フィルター掃除用ブラシ、リモコン用乾電池(単4)x2、お手入れ用ブラシ(回転ブラシ用)となっています。
レビュー・評価
長所
約48デシベルに抑えられた運転音は、国内で販売されているロボットクリーナーの中でもトップクラスの静かさです。騒音の目安として「静かな事務所、クーラー」が50デシベルに相当すると言われているので、掃除中の会話や電話も全く問題ないでしょう。またマッピングシステムによる掃除時間の短縮、衝突を抑える超音波センサー、高性能HEPAフィルターによるクリーン排気など、ロボット掃除機の不満点に積極的に対処している印象を受けます。
短所
部屋のコーナーを掃除しやすくするために採用した四角いボディですが、元々は狭い場所に入っても回転して脱出できるように、ルンバが円形のデザインを採用したことがロボット掃除機の主流となっており、日本の狭く家具が多い住環境で機能するのか疑問です。実際メーカー担当者のインタビューによると、椅子の下などに入り込んで脱出不能にならないよう、狭い場所は掃除しない仕様になっているそうです(LG、部屋の隅々まで掃除できる四角い形のお掃除ロボット – 家電Watch)。しかしこれでは本末転倒のような気がしてなりません。また自動掃除機の移動を制限できる「仮想フェンス発生装置(バーチャルウォール)」がないので、ホームボットに掃除してほしくない場所は、何か物を置いて進入を防ぐ工夫が必要になります。
主要機能一覧
※メーカーにより機能の名称は異なります。
※機能の詳しい解説は「お掃除ロボットの主な機能について」をご覧下さい。
人工知能 | ◯ | ゴミ検知機能 | × |
---|---|---|---|
サイドブラシ | ◯ | 拭き掃除機能 | ◯ |
床ブラシ | ◯ | 自動充電機能 | ◯ |
バキューム機能 | ◯ | スケジュール機能 | ◯ |
衝突防止機能 | ◯ | バーチャルウォール機能 | × |
落下防止機能 | ◯ | ライトハウス機能 | × |
からまり防止機能 | × | リモコン操作機能 | ◯ |
製品仕様
発売年月 | 2013年3月 |
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メーカー | LGエレクトロニクス |
型番 | VR6260LVM(チタンシルバー) |
本体寸法 | 幅34センチx奥行き34センチx高さ8.9センチ |
本体質量 | 約3キロ |
電源 | IN:100V 50Hz/60Hz OUT:DC17.1V/1.1A |
バッテリー種類 | 充電式リチウムイオン電池 |
バッテリー容量 | 14.8V、1,900mAh |
バッテリー寿命 | – |
充電時間 | 約3時間 |
消費電力 | 23W |
稼働時間 | 最大100分 |
掃除面積 | – |
運転音 | 約48dB |
集塵容積 | 0.6リットル |
フィルター | HEPAフィルター |
乗り越え能力 | 約2センチ |